こんなに本を読んで笑ったことは過去にないです。
にやにやでは済まず、笑い声が漏れ出てしまうほど。そのため、外では読めません。
そんな笑いなしでは読めない今回ご紹介する本は、バカリズムさんの『架空OL日記』です。
ドラマ化、映画化もご本人がされていました。
そうなのです。この小説(小説というジャンルでいいのでしょうか?)、バカリズムさんがアメブロで「架空升野日記」としてOLになりきって日常を綴っていたもの。
え?どういうこと?(笑)
となる気持ち、よく分かります。
OLになりきってブログを書いていた、という状況を想像しただけでもう面白いですよね。
そんなことを思いつくなんて、本当に天才だなあ、と思います。
私はバカリズムさんの「女子と女子」というエッジが効きすぎて賛否が巻き起こったネタが大好きなのですが、本作はそのエッジをOL制服で包みつつ、女性なら共感せずにはいられない!という内容になっています。
どんな人にオススメ?
- 働いている人(特にOLさんと管理職の男性)
- 重い話はちょっと…でも活字に触れたい人
- お笑い好きな人
全人類にオススメできる本ですが、強いて挙げるなら上記の方たちはきっとより楽しめると思います。
言うまでもなく、OLさんは共感ポイントが多すぎて全ページでにやけてしまいますね。(私です)
しかも、ただのあるあるではなくバカリズムさんの毒っけがじんわり効いてきます。
今も、書きながら思い出しにやにや。
職場に女性がいる男性は、少し耳が痛いかもしれません。
意外と、無意識にやって女性陣にあれこれ言われていること、あるかもしれませんよ?
若手の男性社員は、これをバイブルとし、会社でうまく立ち回って女性に好かれてください(笑)
リアルOLの共感ポイント
リアルすぎる一日の流れ
バカリズムさん、OLしてました?と聞きたくなるようなリアルさ。
仕事後、同僚たちとルミネに行ったり、ドラッグストアで買い物したり。コスメカウンターでお化粧してもらったり。
カフェで旅行の計画を立てていたのに、気づいたら上司の悪口大会になっていたり。
グロスを塗ってもらう際、店員さんの手に鼻息がかからないように息を止めていたり、経験者でないと知らないような話まで。
恐るべし、バカリズムさんの妄想力。
ジムに行くけど、スイーツは欠かさず食べたり。
数えきれないほどのOLあるある。
きっとどなたも自分と同じあるあるが見つかるはずです。
どこにでもいそうなOLの日常が、ショートコントを見ているようなクオリティで描かれています。
リアルすぎる登場人物
私のこと見てました?私の職場のあの人、知り合いですか?と詰め寄りたくなるほど身近にいそうなキャラクターばかり。
同期のマキちゃんは、ジムにハマるサバサバしたかっこいいタイプ。後輩のサエちゃんは、時折場が凍るような天然発言をしてしまうゆるふわタイプ。先輩陣もユニークなのに、絶対いる〜!と思わせてくるメンバーです。
そして、男性陣必見!
主人公たちに面白おかしくネタにされる男性上司の方々。
休日にペットの写真を送ってきたり、給湯室でうがいしたり。嫌がられる所業の数々。
バカリズムさんのおかげで、面白いエピソードとして描かれていますが、実際近くにはいてほしくないテンプレのような人々も登場します。
『架空OL日記』を読むと、女性社員の気持ちが少し理解できるかもしれません。
独特、でも使いたくなる言い回し
主人公の友人のひとり、ヨーちんは、「ガッツリ」のことを「ごっぽり」と表現します。
ごっぽりって!!何ですかその口に出したくなる響きは。
私が特に感動したのは、口紅が折れてしまった時の音を「モキッ」と折れると表現したところです。
ボキッとでも、ポキッとでもなく、モキッと。天才か・・・?と震えました。
これは、実際に口紅が折れたことがないと到底思い付かないですね。
しかも、不意の事故で折れてしまった時の音。
「ごっぽり」と「モキッ」は日常使いしやすいうえに、エピソードを思い出して元気が出るので使っていこうと思います。
さらに、各話のタイトルもユニークで目を引くものばかりなので必見です。
まとめ
あまりにも面白くて、読み終わりたくないと何度も思いました。
毎日少しずつ読もうと思っても、ページを捲る手が止まらず、あっという間に読了。
本当に普通のOLの日記なのですが、バカリズムさんの毒気とユーモアあふれるフィルターがかかると、こんなにも面白いものなのか、と感動です。
同時発売された2も1に劣らずにやにやが止まらないので、是非チェックしてみてください。
社会の荒波にもまれるあなたを、笑いで癒してくれるはずです。