【チャレグル】第三弾・バーガーショップ「THE BURGER VOWS」──原田ひ香『ランチ酒』

チャレグル

チャレグル第三弾!今回は、「ザバーガーバウズ」のラムチーズバーガー!


※「チャレグル」・・・チャレンジグルメ。小説やエッセイに登場するお店や料理に挑戦する試み。食いしん坊OLの素直すぎるレポです。写真も感想もありのままお届けします。

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原田ひ香『ランチ酒』

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ランチ酒 (祥伝社文庫) [ 原田ひ香 ]
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あらすじ

犬森祥子、バツイチ、アラサー、職業は「見守り屋」。営業時間は夜から朝まで。様々な事情を抱える客からの依頼で人やペットなど、とにかく頼まれたものを寝ずの番で見守る。そんな祥子の唯一の贅沢は、夜勤明けの晩酌ならぬ「ランチ酒」。別れた夫のもとで暮らす愛娘の幸せを願いながら、束の間、最高のランチと酒に癒される。腹の底から生きる力が湧いてくる、絶品五つ星小説!

この日の見守りの仕事は、目黒川沿いのマンション。
愛犬を夜中見守って欲しいという依頼の帰り、中目黒駅まで歩く道で祥子が見つけたお店。

──ラムバーガー?
メニューの最後の方にラムの文字があった。最後なのに、「当店おすすめ」との表記。
──ラム、羊肉のハンバーガーって初めて聞くかも。

原田ひ香『ランチ酒』p.32

祥子の唯一の贅沢、ランチ酒。

クラシック、エッグ、アボカドなど豊富な種類のメニューに胸躍らせながら、珍しいラムのバーガーとブルックリンラガー(ビールの一種)を選択。

紙袋を開いて、一口目をかぶりつく。味の濃い、力強いバーガー。羊特有の臭みはほのかに、でも、確実にラムの味がする。尋常じゃない量の肉汁が落ちた。

原田ひ香『ランチ酒』p.35

翔子は愛娘と会えない苦しみを払拭するように、目の前のハンバーガーを頬張り、丁寧に味を堪能します。

出来立てが美味しいものを食べるときは、目の前の食事に集中すること、大賛成です。特にジャンクフード!!


さあ、出来立てのハンバーガーを食べに出発です!
(実は、今回のお店は作中で店名が出ているわけではないのですが、立地やメニューなどの描写から導き出しています。確実とは言えませんので悪しからず。)

バーガーショップ「THE BURGER VOWS」

お店について

中目黒駅から山手通りをまっすぐ進んだ先、マンションの一階にあるお店。

祥子が夜勤明けに行っていたので、私も開店と同時に行ってみました。

一見おしゃれなカフェにも見えますね。

左右に置いてある自転車、お店のものでしょうか。ホワイトでおしゃれですね。
全く同じかな〜と思ったら、違うみたいです。ハンドルの湾曲具合とか、フレームが違うとか。
なんだか間違い探しのよう。

全然関係のない話をしてしまいましたが、
店名の「VOWS」とは、Vital(元気な)、Open(打ち解けた)、Warm(暖かい)、Satisfaction(お客様の満足)をVOWS(誓う)というダブルミーニングだそう。

店内はアメリカ風を残しながらも、白で統一されたカフェのような雰囲気。

ソファー席とカウンター席がありました。小綺麗で居心地が良かったです。

瓶ビールやマスタードからアメリカを感じます。

ラムチーズバーガー

作中、祥子が目移りしているたくさんのメニュー、撮り忘れました。
爪が甘い。すみません。間違い探しとかしている場合じゃなかったです。

A 3サイズほどのメニュー表の両面に複数のハンバーガー。
祥子が悩むのも納得でした。

ダブルチーズラムにしたいな〜アボカドもいいな〜と心が揺れましたが、チャレグル!!と自分に言い聞かせ、祥子と同じラムチーズバーガーをポテトとドリンク付きのセットで注文。

うひゃ〜溢れ出るとろけるチーズ。

中央に刺さった棒で均衡が保たれているのですが、この棒が刺さったハンバーガーって、なんだか特別美味しそうに見えますよね。
棒で均衡を保たないと崩れてしまうほどの分厚さと繊細さの証明。


棒を抜くときは、お子様ランチにささっている旗を引き抜く時と同じ緊張感と高揚感があります。

そして、祥子が店員さんに教えられたように、私たちも袋に入れて食べることに。

チーズと肉汁が溢れ出すー!

少し潰して、頬張ると、口の中に広がる完成されたマリアージュ。

まずバンズがふかふか!これだけで摘んで食べたいと思わされるクオリティ。

続いて感じる、絶妙にとろけ出したチーズと濃厚でガツンとしたソース。

輪切りの玉ねぎの甘さが引き立ちます。少しお焦げがあるのもナイス!

そして、ラムのパテ。
私はラムの臭みが結構イケる口なのですが、こちらのラムは癖になる旨味を残したまま、臭みが消されていて、いいとこ取りです。

しっかりと厚みがあり、肉感が残っているのにパサつかず、ジューシーで食べ応えがありました。

一心不乱にかぶりつきました。


さらに、祥子はハインツのマスタードをハンバーガーとポテトにつけていました。

これはやってみるしかない!
ステーキとからしが合うように、ハンバーガーとマスタードも合うことでしょう。

あれ?記事を書きながら気づきましたが、これってハインツではない?!

今の今まで気がつきませんでした。
調べてみたところ、アメリカ産ということなので、ほぼ同じでしょう!

マスタードをかけることで、味がビシッと締まります。

ジャンクなハンバーガーとしてのお味から、ラムが際立ち、肉としての存在感が増します。

そして、お気づきでしょうか?

このポテト、じゃがいもの皮が残されているんです!

いいですよね、この素材感。食感も心なしか違うような。

塩がしっかり効いていて、やみつきになります。


祥子はブルックリンラガーというビールと一緒に頼んでいましたが、現在酒類の提供はしていないとのことで、コーラと迷いつつパイナップルジュースをチョイス。
(下戸なので、お酒どうしよう、一緒に行った友人に飲んでもらおうか、などと画策していたのですが、杞憂に終わりました。)

きっとお酒好きの方にはたまらない組み合わせなのでしょうね。
祥子もあまりのマリアージュの見事さに驚いていましたし。

総評

ジャンクフードって、ただでさえ美味しくて中毒性があるのに、こちらのバーガーはその中でも中毒性ありです。

すでに次行けそうなタイミングを探しています。
(次はダブルを食べたい!アボカドも…。)

開店してすぐから家族連れ、カップル、テイクアウトの方などで賑わっていました。

家の近くにあったら週一で行きたくなってしまうお店ですね。


現実に疲れた祥子が、目の前のハンバーガーのことだけを考えるように、一度現実から離れてみる時間って、とても大切だと思います。

バウズのハンバーガーは、一口食べれば嫌なことは片隅に追いやれるくらいの味とパワーがありました。




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