本を手に取るとき、表紙のイラストってとても重要だと思いませんか。
私は本屋さんをうろうろしていると、ついついかわいい表紙の本を手に取ってしまいます。
今回はそんな私お気に入りの、かわいい表紙の文庫本たちをご紹介します♪
綿矢りさ『ウォーク・イン・クローゼット』
“対男用”のモテ服好みなOL早希と、豪華な衣装部屋をもつ人気タレントのだりあは、幼稚園以来の幼なじみ。危うい秘密を抱えてマスコミに狙われるだりあを、早希は守れるのか?わちゃわちゃ掻き回されっ放しの、ままならなくも愛しい日々を描く恋と人生の物語。表題作他「いなか、の、すとーかー」収録。
女子のファッションアイテムを戦闘服に見立てたようなキュートな表紙。
イラストレーターの北澤平祐さんのデザインとのこと。北澤さんは本をはじめ、お菓子のパッケージも手掛けています!
ミルフィユやレモンケーキが有名な洋菓子店「フランセ」でピンとくる方も多いのではないでしょうか。
正反対な性格、でもお互いを思いやり助け合う強さを持っている早希とだりあ。彼女たちの可愛さと強さが写し取られたような表紙は、作品内容ともピッタリです。
千早茜『わるい食べもの』
アフリカで体験した衝撃的な「ウニ」の記憶、表参道のお洒落カフェで身体にいいメニューを試したら「鳥のエサ」になった話など、「食」をテーマに幼少期の記憶から創作の裏側、世の中への疑問まで、多彩にそしてちょっぴり偏屈につづる初のエッセイ集。「いい食べもの」の情報が氾濫する今だからこそ、「わるい」を追求することで食の奥深さを味わい、ひいては生き方そのものを問う意欲作。
ばっちりネイルに、おめかしオオカミとフルーツといった独創的なデザイン。
綿矢さんの『ウォーク・イン・クローゼット』に続いての北澤平祐さんのイラストです。挿絵も担当されており、千早さんのほんのり毒っけを含んだエッセイにピッタリのイラストが詰まっています。
作品内では、千早さんと北澤さんの対談も収録されています。イラストに込められた思いやエピソードは必見です!
村田沙耶香『生命式』
「夫も食べてもらえると喜ぶと思うんで」。人口減少が急激に進む社会。そこでは、故人の肉を食べて、男女が交尾をする、新たな“葬式”がスタンダードになっていた…表題作「生命式」や「素敵な素材」など、著者自身がセレクトした十二篇を収録。はたして「正常は発狂の一種」か!?未体験の衝撃と話題になった、文学史上最も危険な短篇集。
一見華やかな花束のように見えるデザイン。よく見てみると、首から上が花のような人が、心臓を食べようとしています。
死んだ人間をお葬式で食べることが普通となった世界を描いた表題作の毒々しさが、ユーモラスかつ鮮やかに描かれていますね。
加藤千恵『点をつなぐ』
二十八歳のみのりは、コンビニチェーンでカップスイーツの商品開発を担当している。故郷をはなれて、東京で働くこと。希望していたスイーツ開発の仕事。忘れられない恋の終わり。自分で選んだことのはずなのに、なにか満たされないのは、なぜーー?悩みながらも、「点」をつなぐように選択を重ねていく静かな日々。著者初の仕事小説が、待望の文庫化。
ピンク地にスイーツ、フルーツ、リップ、パンプスといったOLっぽいモチーフのアイテムがちりばめられたデザイン。
ストーリーは一人の女性が自分の道を見つけていく、強く美しい成長物語です。
コンビニスイーツの開発に熱を注ぐOLみのりを思わせる表装ですね。
益田ミリ『美しいものを見に行くツアーひとり参加』
美しいものを見ておきたい。40歳になった時、なぜかそんな気持ちになりました。北欧のオーロラ、ドイツのクリスマスマーケット、フランスのモンサンミッシェル、赤毛のアンの舞台・プリンスエドワード島…。一人での海外旅行は不安だけれど、ツアーなら大丈夫。一度きりの人生。行きたい所に行って、見たいものを見て、食べたいものを食べるのだ。
イラストレーター・益田ミリさんのエッセイとあって、もちろん表紙はご本人のイラスト♪
ゆるっと癒されるタッチが魅力的ですよね。ミリさんのイラストは、肩の力を抜きたいときや、疲れたときについつい手が伸びてしまいます。
その気になれば、どこにだって、どこまででも一人で行けるものだな、と背中を押してくれる一冊です。
まとめ
気になる表紙や好みのイラストは見つかったでしょうか。
イラストと内容がマッチしている作品が多いので、気になる表紙を手に取ってみると、内容もその時の気分に近いものが見つかるはずです♪