読むと手紙が書きたくなる!おすすめ小説3選

小説

最後に手紙を書いたのはいつか思い出せますか?

LINEやSNSが発達し、手紙を書く機会が減ったことと思います。私も幼少期~学生時代はよく友人たちとお手紙交換したものですが、今ではお礼のメモを書くぐらい。

そんな私が久しぶりに手紙を書きたくなった、手紙が物語のカギを握る小説をご紹介します。

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小川糸『ツバキ文具店』

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ツバキ文具店 [ 小川糸 ]
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あらすじ

鎌倉で小さな文具店を営むかたわら、手紙の代書を請け負う鳩子。今日も風変わりな依頼が舞い込みます。友人への絶縁状、借金のお断り、天国からの手紙…。身近だからこそ伝えられない依頼者の心に寄り添ううち、仲違いしたまま逝ってしまった祖母への想いに気づいていく。大切な人への想い、「ツバキ文具店」があなたに代わってお届けします。

鎌倉で手紙の代書屋をするなんて、想像するだけでワクワクしますよね。

今でも代書屋というのは探せばあるのものなんでしょうか、素敵なお仕事ですね。

鳩子に代書を頼みにくる事情を抱えた人々が、まるで現実かのように生き生きと描かれています。

一通の手紙が人生を大きく揺さぶったり、誤解を解いたり、直接話すより気持ちが伝わることもあるんだなあ、と手紙の力を改めて実感。

鳩子が依頼人と受取人に想いを馳せながら書体やレターセットを悩むところも描かれており、手紙を書く楽しさや難しさが伝わってくる魅力的な一冊です。

小川洋子、堀江敏幸『あとは切手を、一枚貼るだけ』


あらすじ

きみはなぜ、まぶたを閉じて生きると決めたのー。かつて愛し合い、今は遠く隔たった「私」と「ぼく」。交わす言葉、ぬくもりの記憶、十四通の手紙から、やがて浮かび上がる哀しい秘密に、どこであなたは気づくでしょうか。互いの声に耳を澄まして編み上げた唯一無二の物語。その執筆過程を振り返る著者対談を収録。届くはずのない光をとらえ、偶然が必然に変わる、純水のように豊かな小説世界。

物語の筋を決めずに、小川さんと堀江さんが実際に手紙のやりとりをしながら完成したというユニークな小説。

二人の関係や年齢、場所、何も明かされず手紙のやりとりが始まるので、考察好きな方はのめり込んで読めると思います。

二人が語り合う文学、科学、様々な事象から二人の過去や関係を、私もあれこれと推測しながら読みました。

手紙は書いた時と受け取ったときに時間差があるのが趣深いところですが、そういった手紙ならではの特徴がしっかりと感じられました。

島本理生『ファースト・ラヴ』


あらすじ

父親殺害の容疑で逮捕された女子大生・環菜。アナウンサー志望という経歴も相まって、事件は大きな話題となるが、動機は不明であった。臨床心理士の由紀は、ノンフィクション執筆のため環菜や、その周囲の人々へ取材をする。そのうちに明らかになってきた少女の過去とは。そして裁判は意外な結末を迎える。第159回直木賞受賞作。

殺人事件の容疑者である環菜と臨床心理士の由紀のやりとりは、手紙と対面で行われます。

面会後に環菜から手紙が送られてくると、面会時とは全く異なるテンションであったり、言ってることが変わっていたりします。

人は、一人で自分と向き合い気持ちを文字にすると、反省したり新たな考えが浮かんだり、時には思いつめてしまうことがありますよね。

環菜の揺れ動く心が手紙という手法でリアルに感じられる一冊でした。

まとめ

読みたい一冊は見つかったでしょうか。

手紙を書くことは、自分の気持ちを相手に伝えるだけでなく、自分自身の気持ちや考えを整理してくれますよね。

誰にも出さずとも、想いを書き出すことで見えてくるものがあるかもしれません。

そんな気持ちにさせてくれるおすすめ小説たち、ぜひお手に取ってみてくださいね。



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