早稲田大学国際文学館、通称・村上春樹ライブラリーに行ってきました。
入館は予約制で、人数制限があります。
開館して半年ほど経ち、やっと訪れることができました。
私の村上作品歴は、『ノルウェイの森』をはじめとした有名作品を読んだことがある程度です。
そのため、村上作品初心者の視点で実際に館内を周り、おすすめしたいと感じた3つのポイントをご紹介します。
国際文学館って?
2021年10月に、早稲田大学の早稲田キャンパス(いわゆる本キャン)に建設された施設です。
地下1階から地上2階が一般利用可能エリアで、3階より上は大学関係者のみ。
公式ホームページによると、文学資料館であり文化交流施設であるという二つの役割を担っているそう。
大学OBの作家・村上春樹さんの作品が日本語、日本語以外も含め全て所蔵してあるというから驚きです。
他の作家さんの作品も含め、約3,000冊の蔵書があるそうです。
さらに、村上氏から寄贈・寄託を受けた多数の作品やレコードまで楽しむことができます。
館内には、オーディオスペースもありました。
実は、村上氏から複数の寄託・寄贈が決まったことが開館のきっかけだったそうです。
村上春樹ライブラリーという名に相応しいですね。
顧問には、早稲田大学特命教授であり、コメンテーターとしてもご活躍されているロバート・キャンベル氏が就任しています。
おすすめポイント①圧巻の階段本棚
雑誌の表紙にもなっており、開館前から話題の階段本棚。
地下1階から地上1階にかけての階段です。
本好きならうっとりしてしまいますよね。
階段に腰掛けて本を読むこともできます。
美しいフォルムに、美しく配列された本たち。夢のようです。
それもそのはず、設計者は、新国立競技場、高輪ゲートウェイ駅や根津美術館を手がけた隈研吾氏!
(このブログを書くにあたり、隈氏の建築作品一覧を拝見しましたが、お世話になったり、知っている建物が沢山ありびっくり!)
2階から見下ろすと、木のトンネルのようなアーチを間近に見ることができます。
そして、よく見ると、白い人形があちらこちらで読書中。
木の温かみと相まって、洗練さとほっこりが同居する素敵な空間でした。
陳列された本たちは、企画によって内容が変わるようです。
おすすめポイント②過ごしやすさ
村上春樹ライブラリー内の本は、貸し出しをおこなっていません。
そのため、館内でしか読むことができないのですが、それでも大満足!と思える配慮や空間作りがなされています。
各エリアに椅子があり、すぐに手に取った本を腰掛けて読むことができるのはもちろん、部屋毎に置かれている椅子の種類や質感が異なります。
中でも私のお気に入りの椅子が、こちらです。
深く腰掛けると、周りの空間に線引きがされ、自分一人の世界に没頭することができます。
何時間でもこもってしまいそうですね。
浅く腰掛けても、クッションに程よい弾力があり、お尻が沈んでしまうことがないので疲れず読み続けられそうです。
また予約を取って、この椅子でじっくり読書したいですね。
さらに、スタッフさんたちがエリア毎にいるので、困ったことや聞きたいことがあればすぐに声をかけることができます。
写真撮影の人気スポット情報まで教えてくれました。
おすすめポイント③村上ワールドを知る
初心者と言えども、村上作品の世界観を楽しまないのは勿体無いですよね。
ということで、館内に仕掛けられている村上春樹氏にまつわるおすすめスポットを最後にご紹介します。
まずは、こちらの透明なケースに保存された作品たち。
こちらの作品、ほとんどが初版ということです。
読んだことのない作品でも、初版と聞くと、なぜだか心躍りませんか?
続いて、ピンク色の椅子が可愛らしい読書スペース。
壁に描かれているキャラクターは、村上作品に登場する「羊男」だそうです。
記念に一緒に撮影するのも、味があっていいかもしれませんね。
さらに、壁にはこんなものも。
知っている作品を探したり、読んでみたい作品をタイトルからビビッと見つけるのにも良さそうです。
読んだことのある本が意外と昔の本で、読み継がれる本って素晴らしいなあ、と感心したり。
まとめ
村上作品初心者でも、本好きなら非常に楽しめるポイント満載の館内でした。
実際に手に取ったり、初めて表装を目にしたことで、読んでみたい村上作品が増えました。
村上ファンも、それ以外の方も。ぜひ足を運んでみてほしいなと思います。
大学ホームページにはイメージ動画もありました!
今回はお腹の都合上(到着前にハンバーグを大量に詰め込んだため)行けませんでしたが、地下には美味しそうなドーナツを食べることができるカフェが併設されています。
そちらは予約なしでも立ち入れるエリアにあるので、ふらっとまた行ってみたいと思います。