直木賞作家の島本理生さん。
17歳で作家デビューを果たし、数々の賞を受賞してきた人気作家です。
私も彼女の言葉に何度も寄り添われ、救われてきました。
そんな島本理生作品をこれから読んでみようというあなたに!10冊以上の島本作品を読了してきた私がまず読んでもらいたい小説をご紹介します!
『ファーストラヴ』
直木賞受賞作の本作は、今までの島本作品とは雰囲気の異なる一冊。
なぜこちらを初めにご紹介したかというと、他の作品より開かれた物語だからです。
これまでの多くの島本作品は、女性の愛や生き方を問う作品が多い印象でした。まるで自分が傷ついていたことを自覚させてくれるような。けれど、『ファーストラヴ』は、ミステリーであり、社会的な問題を取り扱っています。
そんな社会に開かれた物語でありながら、要所要所で今までの島本作品の欠片がちりばめられています。なので、こちらの作品を読んで「好きかもしれない」と思った方は、過去の島本作品を是非辿っていってほしいです。
比較的新しめの作品ですが、島本理生さんがどんな作家なのかよく分かる一冊です。
『ナラタージュ』
島本理生さんと言えば『ナラタージュ』を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
私が初めて読んだのも、本作でした。
本作が好きな人は、多くの島本作品を好きになると私は信じています。私がそうであったように。
物語は終始陰りがあり、ヒリヒリ、じくじくと追いかけてくるように胸が痛みます。小説でこんなに胸が苦しくなることがあるのか、というくらいの息苦しさがありました。
恋愛で苦悩したことがある方に読んでもらいたい一冊。
『わたしたちは銀のフォークと薬を手にして』
本作は、前述の二冊とは打って変わって幸せな恋愛小説。
実は、本作も読み進めるうちに一筋縄ではいかない悩みと主人公は向き合うことになるのですが、総じて幸せな分量が多いです。
二人のデートシーンは、見ているこっちがほっこりするくらい穏やかで、思いやりにあふれています。
自立した大人の恋愛とは、こんな関係なのかもしれない、と憧れを抱かせてくれます。
主人公や友人たちの揺れ動く心の描写がリアルな現代女性の悩みを反映しており、思わず感情移入して読み進めてしまいます。
暗めな物語に抵抗がある方は、ぜひこちらの一冊から読んでみるのをおすすめします!
まとめ
読んでみたい一冊は見つかったでしょうか♪
個人的には、島本作品に登場する男性がとても好きです。揃いもそろって何かしらの事情を抱えているのですが、それをこんなに魅力的に描くのか、と毎作品脱帽です。所謂ダメ男ではあるのでしょうけどね(笑)
ここでご紹介した以外にも島本作品には、面白く、新たな自分の感情を発見してくれる作品がたくさんあります。
ぜひ気になる本をお手に取って読んでみてくださいね。そして好きな島本作品を教えてくださると嬉しいです。