暑さも退く!人間の恐ろしさにゾッとする小説3選

小説

もう夏がきたのでしょうか。

こんなに暑くなるなんて。

きっと、みなさん冷たいものを食べたり飲んだり、冷房をかけたり、あらゆる暑さ対策をしていると思います。

もっと涼しくなるために、ゾッとする小説はいかがでしょうか?

幽霊話もいいですが、今回は人間の恐ろしさがこれでもか!と描かれている小説をご紹介します。

殺人事件などのミステリー系ではなく、より身近な日常のゾッとする話を3冊選びました。

読書しながら、身体の温度を下げてしまいましょう♪

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辻村深月『ふちなしのかがみ』

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ふちなしのかがみ (角川文庫) [ 辻村 深月 ]
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あらすじ

この学校の花子さんは、音楽室から飛び降り自殺した少女の霊です。花子さんは階段に棲んでいて、一生懸命掃除すれば会うことができます。でも、彼女がくれる食べ物や飲み物を口にしてはいけません。嘘をついてもいけません。さもないとー。おまじないや占い、夢中で話した「学校の七不思議」、おそるおそる試した「コックリさん」。青春ミステリの旗手・辻村深月の新境地。懐かしくって怖い現代の怪談が、ついに文庫化。

「学校の七不思議」、誰しもが一度は耳にしたことがあることでしょう。

そんな懐かしくも、恐ろしくもある怪談。

辻村さんの手にかかると、人間の執着や呪いが生み出した恐怖から、得体の知れない恐怖まで。
バリエーション豊かな恐怖のオンパレード。

在らざるものを見てしまった時、そこには後ろめたい心当たりがありませんか?

生きている人間や普通に見える人間が一番怖い、と思わされる夏にぴったりな一冊です。

唯川恵『息がとまるほど』

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息がとまるほど (文春文庫) [ 唯川 恵 ]
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あらすじ

同僚にプロポーズされたのを機に、不倫中の上司と別れる決意をした朋絵だったが、最後のデートを後輩に目撃され…。男と女の間に流れる、もはや愛とは呼べないくろぐろとした感情、女と女の間の、友情とは呼べない嫉妬や裏切り、優越感。女たちの心に沈む思いを濃密に描きだした、八つの傑作恋愛短篇。

嫉妬や騙し合い、誹謗中傷など人のえぐさや心の奥を全面に描いた一冊。

分かりやすい敵意はもちろん怖いけれど、穏やかだったり、親切な人の裏切りほど刺さりますよね。

無条件に信じていた自分にも、笑顔でそんなことする人にもゾッとして、血の気が引きます。

山本文緒『恋愛中毒』

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恋愛中毒 (角川文庫) [ 山本 文緒 ]
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あらすじ

──どうか、どうか、私。これから先の人生、他人を愛しすぎないように。他人を愛するぐらいなら、自分自身を愛するように。水無月の堅く閉ざされた心に、強引に踏み込んできた小説家の創路。調子がよくて甘ったれ、依存たっぷりの創路を前に、水無月の内側からある感情が湧き上がってくる──。世界の一部にすぎないはずの恋が私のすべてをしばりつけるのはどうしてなんだろう。吉川英治文学新人賞を受賞した恋愛小説の最高傑作。

この作品は今までの2冊とは少し毛色が違います。

裏切りや誰かを傷つける類の恐怖ではなく、じわじわと後からくる不快感と恐ろしさ。

主人公の水無月の創路への狂いっぷりが異常です。

本気で誰かを愛したことがある人は共感できるポイントもあるかと思いますが、スピード感と自己犠牲がすさまじい。

水無月の思考や言動が恐ろしいのです。

露骨な恐怖は苦手だけれど、本で涼んでみたいという方は、お手に取ってみてください。

まとめ

涼しくなれそうな本は、見つかったでしょうか。

幽霊や怪異だけが、寒さを連れてきてくれるものではありません。

何よりも怖いのは、人間なのですから。

怪異を生み出すのも、誰かを裏切るのも、人間ですものね。



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